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雅楽出前授業


日時: 平成30年3月8日(木)~9日(金)

場所: 石巻好文館高等学校 音楽室・音楽準備室・視聴覚室

講師: 中村仁美(篳篥)/石川 高(笙)/中村香奈子(竜笛)

参加: 1学年5クラス105名

     8日 1・2校時(8:50~10:30)2組 12名

         3・4校時(10:40~12:20)1・5組 40名

     9日 3・4校時(10:40~12:20)3組 40名

         5・6校時(13:00~14:40)4組 13名

主催: たぶのきネットワーク石巻

好文館高校での雅楽の授業は昨年度に続き今回で4回目になります。

遥か悠久の調べを奏でてきた3種類の雅楽の楽器を体験する授業が始まりました。

1時間目

「平調音取」(ひょうじょうねとり)という音合わせの前奏が奏でられ、「笙」の神秘的な音色に導かれて「越天楽」の演奏が始まりました。

どこかで聞いたような日本人には懐かしいメロディーに気持ちが落ち着きます。

中村(仁)先生から「きちんと聴いていただけた」とのお言葉があり教室はこれからの授業の展開にワクワク気分になってきたようです。

<楽器体験>

「笙」組は両手で笙を挟み構えたスタイルがかっこいいですね! 

複雑な構造の「笙」ですが無心に吹いたら音が出ました。「いいですね~こんな感じで」と石川先生から一発でオーケーが出ました。

篳篥」組は「こわいんだけど~」と「ニコニコ顔でチャレンジした生徒はすぐにバイブレーション付きのチャルメラを吹いてみせて周りを笑わせていました。「みんなばっちりやったらステキじゃない!」と自信をみなぎらせる生徒も。なかなか音の出ない生徒も先生にコツを教わると初めて音が出ました。「出た~出た~」と嬉しそう。教室の篳篥の演奏音は圧巻でした。

「竜笛」組は最初息のもれる音から始まりすぐに吹ける生徒も。「アレッ、オレ、才能ある~!」と簡単にメロディーを吹いて嬉しそう。教室は笑い声と笛の音で賑やかです! ひたすら音出しに励む生徒には中村(香)先生から「おなかから笑う感じで吹いてみて」という分かりやすいアドバイスのとたん一斉に音が出ました。

初めての楽器ですが生徒の目線で分かりやすく指導され、「音が出ます~、きれいな音が出ます~、いいですね~」と励ましていただけるので緊張感も溶けてすぐに「my笛」が選べました。

<パート別練習>

「笙」は石川先生が「何が何だかわからないでしょうが取り合えずやりましょう」と、とてもリラックスしたご指導が功を奏してか・・・皆、「アレッ!アレッ!」と音探し、指探しも楽し気に、お互いに教えあったりして・・・「大体できました」と!

<篳篥>

「ヤベナ~~~!」と篳篥が得意な生徒はウキウキ気分で嬉しそうに練習しています。「10年後には『ノムラマンサイ』だ!」と冗談も飛び出しドキドキ感が伝わってきます。上手なチャルメラ吹きがそこここに! 音を探すことがこんなに楽しいとは・・・!和やかな練習風景です。

<竜笛>

カタカナと記号で出来ている楽譜は新鮮です。曲のメロディーをカタカナの歌

「唱歌」(しょうが)を歌って音を体の中に習得してから演奏に入ります。中村(香)先生は「歌えないと笛が上手になりませんよ」という先達の教えを今回は生徒に伝えます。

明治以前は楽譜もなく1300年以前から伝承の形で歌って子孫に伝えてきたので悠久の時を経てもほとんど変化していない雅楽。あたかも壮大な伝言ゲームのようでもあり今回はその伝言の一節を体験することになりました。

左手を胸に当てながら歌を歌いますと自分の声の響きがかすかに伝わってきました。「体はある意味の情報伝達です」と。体の中に取り込んだ音を曲にしていくのが雅楽の演奏と教えていただき生徒は神妙に自分の音を聴いていました。

2時間目

<「越天楽」の合奏練習>

不安と緊張も入り混じりながら合奏が始まりましたが先生の歌と4拍子に導かれ各パートから「越天楽」が聞こえてきました。「すごい短時間に猛練習をしましたね、皆さんそれぞれ苦労しましたが雰囲気はつかめたと思いますよ」と中村(仁)先生。

<古代の装束体験>

白衣と袴姿の平安貴族が登場しました。教室から「ヤベェ~ヤベェ~!」「似合う~似合う」とびっくりしたり笑ったり、和やかな雰囲気になりました。ご当人は竜笛を一節、また一節、なかなか堂にいったものです・・・!

<合奏本番>

先生の演奏を直前に聞いたので皆心ひとつに真剣に演奏しました。古代の楽器を実際に演奏したことは忘れがたい体験として思い出されることでしょう。

中村(仁)先生からは「とってもすてきでした。みんな雅楽の人になれそうで

すね。今から始めたら上手になります」と嬉しい感想も。

「嘉辰」の朗詠の説明と歌い方の説明

石川先生の朗詠の美しい響きを耳でとらえて生徒は唄うことが出来ました。

<質問>

・(生徒)「笛」の音出しが難しい。

・(先生)音が出たほうです。毎日の練習が上達の近道。

・(生徒)実際の神社の人はどれくらい上手いか?

・(先生)地域に溶け込んだ雅楽との比較は難しい。自分に合った雅楽音楽を探

してみてはどうか?

授業の最後は「陪臚」演奏に耳を澄ませました。

自然の素材の楽器に触れた生徒はその温かい感触を忘れないことでしょう。

天から舞い降りる一筋の光明、天がける竜の軌跡、大地にそよぐ葦のさやぎ・・・壮大な自然の中で雅楽は生まれたのでしょうか?

葦や竹の生まれた自然の中で光や音やかげりを感じながら演奏を聴けたら素晴らしいですね。


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